メスティンで炊いた日の卵かけご飯

最近、よく動画で見かけていた。
小さな四角いアルミの箱のような鍋で、
外でご飯を炊いたり、ちょっとした料理を作ったりしている人たち。
メスティン という名前も何度も目にしていた。

最初は「そんなものがあるんだな」くらいだったけれど、
見ているうちにだんだんと気になりはじめた。
火にかけて炊飯するという、
普段の炊飯器とはまったく違う時間。

それに、見た目もシンプルで道具っぽさがある。
調理器具というより、
ちょっとした遊び道具に近い感じがした。

「やってみたいな」と思ってはいたものの、
なかなか踏み出せずにいた。
それが先日、ふと立ち寄ったお店で
思いがけず手頃な価格のメスティンを見つけた。

これはもう買ってみるしかない。
そう思って、メスティンと一緒に
100円ショップで固形燃料と小さな五徳 も購入した。
動画で見たのと同じようなセットが
手元にそろった瞬間、急に現実味が出てきた。

いきなり外に持って行くのはちょっと不安だったので、
まずは部屋の中でやってみることにした。
もちろん、火を使う以上は注意が必要。
換気をして、周りに燃えやすいものを置かず、
万一に備えて水も用意した。

それでもやっぱり、
「本当に炊けるんだろうか」という
小さな不安と、
「自分でもやってみるんだ」というワクワクが入り混じっていた。

米を研いで、メスティンに入れる。
水の加減は、動画で見た通り。
しばらく浸水させる間も、
蓋をしてじっと待つ時間が楽しかった。

準備が整ったところで、
五徳をセットし、固形燃料に火をつけた。
青い小さな炎がふわっと上がる。

メスティンをそっと置くと、
金属の底がじわじわと温まっていくのが伝わってきた。
しばらくすると、
中からわずかに音がしはじめた。
ぐつぐつと、
小さな泡のはじけるような音。

「おお、本当に炊けてるんだ」
そんな実感が湧いてきた。

しばらくは火に任せて見守る。
炎が消えたら、蓋をしたままタオルにくるんで蒸らす。
この待つ時間がまた、なんとも楽しい。

手元にあった卵と漬物も準備しておく。
今日は卵かけご飯と漬物、
それだけのシンプルな食事にするつもりだった。

蒸らし終えて、そっと蓋を開ける。
湯気がふわっと立ちのぼった。

ちゃんとご飯になっている。
ふっくらしていて、
箸でほぐすとしゃもじでよそった時のような
ふわっとした感触がある。

器に盛りつけてもよかったけれど、
今日はメスティンのまま食べたくなった。
それもまた動画で見ていた
ちょっとした憧れのスタイルだった。

卵を割り入れて、
醤油をすこし垂らす。
黄身を軽く混ぜて、
ご飯に絡めてひと口。

想像以上に美味しかった。
外で食べているわけでもないのに、
「自分で炊いた」
という気持ちが味に加わっているのかもしれない。

漬物の塩気と、ご飯の甘みが合わさって
どんどん箸が進む。
いつもの卵かけご飯なのに、
今日はなんだか特別だった。

食べ終わって片づけながら、
「これは外でもやってみたくなるな」と思った。
動画で見て憧れていた世界に
少しだけ自分が近づけた気がした。

メスティンのサイズ感や扱いやすさもわかったし、
次はもう少し具だくさんの炊き込みご飯にも挑戦してみたい。
そして何より、
いつか外で、景色のいい場所で炊いて食べてみたい。

今日やってみて、
それがぐっと現実味を帯びてきた。

まだまだ知らない楽しみ方がある。
そんな予感が、
次の休日が楽しみになる気持ちをくれた。

▼ しずかな暮らしに馴染むもの

メスティン
小さな箱のような鍋で、
ご飯を炊いたり料理をしたり。
暮らしの中にも、
小さな遊びの時間を作ってくれます。

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