音が流れる朝ごはん

朝、少し早めに目が覚めた。
窓の外はまだ柔らかな光で、
カーテン越しに淡い青が広がっている。

今日はゆっくりと朝ごはんを作ることにした。
特別なきっかけがあったわけではないけれど、
静かな空気に誘われたような気がした。

キッチンに立って、
冷蔵庫を開ける。
卵、パン、昨日買っておいた葉野菜。
手間をかけすぎず、気持ちよく食べられるものにしよう。

トーストにサラダ、卵料理。
暮らしの中で繰り返し作っている組み合わせでも、
一つひとつ準備することで朝の時間が整っていく。

ふと、ラジオをつけた。
普段からあまりテレビは見ない。
家にいるときは小さなシンプルなラジオを流していることがよくある。
朝や昼間、音楽や誰かの声がそっと流れていると、
部屋の空気がやわらかくなる。

スイッチを入れて、
チューニングを合わせる。
ザーッというノイズのあと、
クリアな音が広がった。

今朝は音楽番組だった。
声が柔らかく、音楽も穏やか。
静かにキッチンの空気が満ちていく。

トースターにパンを入れ、
卵を割る。
サラダ用の野菜を洗って、ちぎる。

その間もラジオの音が背景にある。
耳を澄ましすぎず、
自然に流れているのが心地よい。

パンが焼き上がる香りがして、
卵は目玉焼きにすることにした。
塩をふって、白身の縁がカリッとするくらいまで焼く。

料理をしている手の動きに、
ラジオのリズムが自然に寄り添っている気がする。

皿に盛りつけて、テーブルに運ぶ。
パン、卵、サラダ。
コーヒーも入れた。

ラジオはそのまま流しておく。

音のある空間で朝ごはんを食べると、
静けさの中にも穏やかな気配が感じられる。
誰かが話している声が遠くに響いて、
ちょうどいい距離感がある。

コーヒーを飲んだり、パンをかじったり、
曲の合間に耳が少し傾く。

食べ終えてカップを手に取ると、
部屋の空気がほんの少し整ったような気がした。

静かな朝の時間に、
ラジオの音が自然に馴染んでいる。
また、気が向いたときにスイッチを入れてみよう。

そんなふうに思いながら、
ラジオの音量を少し絞った。

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